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NEDO Challenge:NEDO 懸賞金活用型プログラム:GENIAC PRIZE:想像し、解放し、創造する。

本事業の目的

GENIAC-PRIZEでは、生成AIの社会実装を後押しします。

経済産業省とNEDOは2024年2月、国内における生成AI基盤モデルの開発力強化を目的としたプロジェクト「GENIAC」を打ち出しました。 様々な支援活動の展開により一定の成果が創出されましたが、更なる競争力の確保のためには、開発と利活用を一体的に進めていくことが重要です。

「GENIAC-PRIZE」では、NEDO懸賞金活用型プログラム (NEDO Challenge)の制度を活用し、生成AIサービスによる解決が望まれるテーマにおける具体的なニーズに基づき、開発・実証した生成AIアプリケーションやその実証成果を応募いただき、成果に応じた懸賞金を授与します。

これにより、様々な地域や業種における企業等による生成AIサービスの開発と実導入を促進します。

成果概要 OUTLINE OF RESULTS

GENIAC-PRIZEは生成AIサービスによる解決が望まれるテーマにおける具体的なニーズに基づき、開発・検証した生成AIアプリケーションを広く募集し、審査を経て成果に応じた懸賞金を授与するプログラムである。
2025年度のGENIAC-PRIZEは、3領域4テーマで実施した。

社会課題領域では、労働人口減による影響に対し、生成AIによる経済インパクトが大きく期待できる2つのテーマで「AIエージェント」の研究開発と実証成果を広く募集した:Ⅰ. 製造業の暗黙知の形式知化、Ⅱ. カスタマーサポートの生産性向上
全国から前者58件、後者56件、計114件応募を頂き、全国にユースケースが広がる事例となった。

官公庁領域では、審査業務を構成する一連のタスクである「大量の情報が蓄積されたデータベース等から審査等に必要な情報を探索し、情報の分析を行い、その結果を通じて判断を行う業務」の効率化に資する生成AIを募集した。37件応募を頂き、結果として1-3位は不在となったものの、官公庁領域における生成AI活用の期待が大きく高まる結果となった。

安全性領域では、生成AIの安全性に関わるリスクを特定すると同時に、当該リスク低減を目的とする技術開発を広く募集した。幅広い分野から41件の応募を頂き、AIエージェント活用時のリスクや著作権保護等のテーマを中心に幅広い分野から提案が寄せられた。

領域 01 国産基盤モデル等を活用した社会課題解決AIエージェント開発

社会課題領域では「製造業の暗黙知形式知化」と「カスタマーサポートの生産性向上」の2つのテーマでAIエージェントを募集。
結果、全国各地から応募が集まり、様々な業種・業態で114件のユースケースが集まる結果となった。

Ⅰ. 製造業の暗黙知の形式知化

応募総数
58

製造業の暗黙知形式知化テーマでは、”製造・施工”や”企画・設計”をはじめに製造業務プロセス全般で様々なユースケースが生まれた。

1 ダイキン工業株式会社
Fairy Devices株式会社
【提案タイトル】
熟練者の代わりに作業者を支援するAIエージェントの開発
【提案概要案】
世界的な空調需要の増加に対し、熟練工不足と技術継承が課題となっています。本提案では、3,000時間の作業動画から構築したVLM等の基盤モデルを活用し、ウェアラブルデバイス「THINKLET」を通じて作業をリアルタイムに解析するAIエージェントを開発します。現場でのPoCでは高い検知精度と親和性を確認しており、作業の抜け漏れを自動チェック・通知することで、現場の負荷軽減と品質向上を実現します。
ダイキン工業株式会社とFairy Devices株式会社による「熟練者の代わりに作業者を支援するAIエージェントの開発」の実証成果とシステム構成図 ダイキン工業株式会社とFairy Devices株式会社による「熟練者の代わりに作業者を支援するAIエージェントの開発」の会社概要、背景・課題、および提案内容の概要
2 三菱重工業株式会社
株式会社Algomatic
【提案タイトル】
Tig溶接技術を例にした熟練者・非熟練者の作業動画の”比較”アプローチによる暗黙知の形式知化
【提案概要案】
ユーザーは熟練者と非熟練者の作業動画を撮影してアップロードするのみ。技術の特性に応じて(今回は機械化が難しいTig溶接の技術を題材に選択)、熟練者と非熟練者の作業における”違い”を、複数の解析モジュールを使用しながら、テキスト情報に限らない形式知化された暗黙知として抽出。さらに蓄積された暗黙知を活用しほか作業者の技術評価・フィードバックも可能。
三菱重工業株式会社と株式会社Algomaticによる「Tig溶接の技術伝承」の会社概要、背景・課題、およびAIエージェントによる技術伝承の仕組みの図解 三菱重工業株式会社と株式会社Algomaticの「Tig溶接の技術伝承」における実証成果とインパクト、および本格導入に向けた課題・改善点
3 NanoFrontier株式会社
【提案タイトル】
LLMを活用した実験自動化
【提案概要案】
化学実験室の暗黙知を形式知化し、有機ナノ粒子のアプリケーション開発を加速。公開論文・知財や商談議事録からテーマ・用途仮説を立て、補助金公募も抽出。探索空間をシミュレーションで絞り、LLMが実験目的→手順書→ロボット実行プロトコルへ変換し、24時間無人で実験について計画→実行(ロボット活用)→評価→再計画を回し続ける。実験ログを学習資産化し、実験の再現性も高めていく。
NanoFrontier株式会社による「LLMを活用した実験自動化」の会社概要、ナノ粒子生成における現状の課題、および自律型研究開発自動化パイプラインの図解 NanoFrontier株式会社による「熟練研究者いらずの自律型ナノ材料開発を実現」の実証成果と、AI・ロボットを活用した実験自動化プロセスの写真
地域賞受賞企業
地域賞
株式会社オージーエヌ
株式会社令和AI
地域賞
株式会社黒野金属
NousLagus株式会社
地域賞
株式会社寺島研磨工業
富士通株式会社
地域賞
株式会社MotorAI
地域賞
栗山縫製株式会社
Axelidea株式会社
地域賞
ノリタケ株式会社
地域賞
松本工業株式会社
株式会社デンソー九州
地域賞
有限会社 中村海産
株式会社ENOSTECH
地域賞
有限会社モメンタムファクトリー・Orii
株式会社LIGHTz
地域賞
NanoFrontier株式会社
株式会社オージーエヌ
株式会社令和AI
【提案タイトル】
PLC制御プログラム(ラダー図)生成AI
【提案概要案】
PLC制御プログラム(ラダー図)生成AIは、製造・設計現場で用いられる仕様書や制御要件を入力することで、PLC向けラダー図を自動生するAIエージェントです。設計工数の削減と属人化の解消を実現し、現場の生産性向上と品質の安定化に貢献します。
株式会社黒野金属
NousLagus株式会社
【提案タイトル】
受発注システム連携による生産計画・鋳造AIの実現 ~分類モデルの活用による実用精度の実現~
【提案概要案】
黒野金属とNousLagusは、国産基盤モデル等を活用し、鋳造業の生産性向上を目指すAIエージェントを開発。職人の経験に頼っていた不良率管理の課題に対し、過去のデータからAIが不良率を87.6%の精度で予測し、生産工程の注意点を自動生成する。これにより、暗黙知を形式知化し、コスト削減と安定生産を実現。今後は航空宇宙・国防分野への展開も視野に入れ、日本の製造業全体の競争力向上に貢献する。
株式会社寺島研磨工業
富士通株式会社
【提案タイトル】
父と子で磨く ”Made in Japan”
【提案概要案】
寺島研磨工業と富士通は、製造業の「伝わらない」「育たない」「届かない」という暗黙知課題をAIエージェント「伝えるくん」「育てるくん」「届けるくん」で解決します。営業のノウハウや職人の技能、物流担当のパレタイズを形式知化し、直販力強化、技能伝承リードタイム短縮、物流最適化を実現。「Made in Japan」の競争力向上と中小製造業の課題解決に貢献を目指します。
株式会社MotorAI
【提案タイトル】
設計エージェントを搭載した自律型モータ設計システム
【提案概要案】
MotorAI社は、基盤モデルを活用したモータ設計エージェントを開発するスタートアップである。設計理論と社内ナレッジを参照し、アイデアのCAD図面化から商用解析ソフトでの検証まで一気通貫で自動実行できる点を強みとする。国内最大手のモータ関連会社3社とPoCを実施済みであり、国内外のモータ設計会社で広く使われる電磁界解析ソフト提供元JSOLとはパートナー契約を締結して共同開発を推進している。
栗山縫製株式会社
Axelidea株式会社
【提案タイトル】
KATA-LYST AI: 日本の製造業を再興する、技能伝承プラットフォーム
【提案概要案】
本提案は、熟練工の暗黙知をデジタル資産化するAIエージェント「KATA-LYST AI」を開発し、技能伝承課題を解決する。大学と共同開発した2mm超小型触覚センサーで圧力・ねじれ等の多次元データを取得し、国産基盤モデルの動画解析と融合させ、職人技を物理法則レベルで形式知化する。技能蒸留した技能を異分野へ翻訳・再利用可能とし、技能伝承を「背中を見て学ぶ」から「データで習得する」世界へ変革する。
ノリタケ株式会社
【提案タイトル】
B2Bデザイン制作プロセスを革新する統合型AIアプリケーションの開発
【提案概要案】
数千点のデザイン資産を基にファインチューニングした独自AIと複数のAIを連携させ、デザイン制作プロセスを支援するHuman-in-the-loop型AIエージェントを開発した。営業の商談からデザイナーのデザイン作成・提案までを支援し、顧客への提案精度向上とリードタイム短縮を実現。ノリタケらしい意匠を高精度に再現するAIの活用で技術継承を支援。人とAIが共創する新たなデザインワークフローを構築した。
松本工業株式会社
株式会社デンソー九州
【提案タイトル】
製造業の暗黙知の形式知化 自動車用ヘッドレストのAI自律生産ラインの提案
【提案概要案】
ヘッドレスト製造工程において熟練者が担ってきた外観品質の判断、生産管理者の頭の中にある複雑な制約条件、異常の兆候を読み取る感覚、初動対応の判断といった暗黙知をAIへ置き換え、生産ラインの自律化を実現する
有限会社 中村海産
株式会社ENOSTECH
【提案タイトル】
食品加工業特化の生産管理/経営分析 AIエージェント HAIFF
【提案概要案】
老舗食品製造業における熟練者の暗黙知と経営データを統合し、国産LLMと数理最適化を用いた「自律型生産計画」および「事業分析レポート生成」を行うAIエージェントを開発。誰でも最適解が導ける形式知化と、対話的な分析による迅速な意思決定支援により、労働力不足の解消とデータドリブン経営への変革を実現し、業界全体の収益力底上げを目指す。
有限会社モメンタムファクトリー・Orii
株式会社LIGHTz
【提案タイトル】
高岡銅器の着色技術をヒアリング+作業記録+生成AIで体系化
【提案概要案】
400年の歴史を持つ高岡銅器の着色技術をAIで体系化 言語化し、 技術継承や新商品開発を支援するものです。 熟練工芸士の知識や学術的知見を基に、 国内LLM 「BrainModel®」 を活用して手順書を生成。 これにより技術の効率的な継承やスタッフのスキル向上を実現しました。 今後は高岡銅器業界や他の伝統工芸、 製造業への展開 を目指し、 技術の保存と発展を図ります。
NanoFrontier株式会社
【提案タイトル】
LLMを活用した実験自動化
【提案概要案】
化学実験室の暗黙知を形式知化し、有機ナノ粒子のアプリケーション開発を加速。公開論文・知財や商談議事録からテーマ・用途仮説を立て、補助金公募も抽出。探索空間をシミュレーションで絞り、LLMが実験目的→手順書→ロボット実行プロトコルへ変換し、24時間無人で実験について計画→実行(ロボット活用)→評価→再計画を回し続ける。実験ログを学習資産化し、実験の再現性も高めていく。
特別賞受賞企業
AIエージェント賞
ダイキン工業株式会社
Fairy Devices株式会社
ユースケース波及賞
株式会社チトセロボティクス
ユーザー変革賞
川崎重工業株式会社
株式会社NTTデータ
持続実装賞
株式会社MotorAI
ダイキン工業株式会社
Fairy Devices株式会社
【提案タイトル】
熟練者の代わりに作業者を支援するAIエージェントの開発
【提案概要案】
世界的な空調需要の増加に対し、熟練工不足と技術継承が課題となっています。本提案では、3,000時間の作業動画から構築したVLM等の基盤モデルを活用し、ウェアラブルデバイス「THINKLET」を通じて作業をリアルタイムに解析するAIエージェントを開発します。現場でのPoCでは高い検知精度と親和性を確認しており、作業の抜け漏れを自動チェック・通知することで、現場の負荷軽減と品質向上を実現します。
株式会社チトセロボティクス
【提案タイトル】
国産AI「PLaMo」を用いた、現場に寄り添う産業用ロボットオーケストレーション
【提案概要案】
ロボット運用ノウハウを持たない方でも、産業用ロボットアームに自然言語(日本語)で指示するだけで、自動化システムを構成することができるマルチAIエージェントシステムを構築しました。AIの推論と、ロボットの制御を分離することで高速かつ高精度なロボット制御を実現し、すぐに産業実用できるプロトタイプとして制作しました。従来32時間かかっていたロボット教示作業を1時間に短縮します。
川崎重工業株式会社
株式会社NTTデータ
【提案タイトル】
熟練者知見を次世代へ継承する暗黙知伝承システムー 振動設計の高度判断をAIエージェントで形式知化 ー
【提案概要案】
カスタム製品である遠心圧縮機の振動設計では、熟練者の判断根拠が体系化されず技術伝承が難しいことが川崎重工業の課題だった。そこで、インタビューエージェントにより熟練者の暗黙知を抽出し、文書ストアに蓄積・整理、チューターエージェントがユーザー質問に対して根拠付きで回答を即時提示する「暗黙知伝承システム」を開発・構築した。本実証によって、品質安定性向上、若手・熟練者の工数削減などの効果が確認された。
株式会社MotorAI
【提案タイトル】
設計エージェントを搭載した自律型モータ設計システム
【提案概要案】
MotorAI社は、基盤モデルを活用したモータ設計エージェントを開発するスタートアップである。設計理論と社内ナレッジを参照し、アイデアのCAD図面化から商用解析ソフトでの検証まで一気通貫で自動実行できる点を強みとする。国内最大手のモータ関連会社3社とPoCを実施済みであり、国内外のモータ設計会社で広く使われる電磁界解析ソフト提供元JSOLとはパートナー契約を締結して共同開発を推進している。

審査員からのコメント

ソニーグループ株式会社 チーフテクノロジーフェロー
北野 宏明
ソニーグループ株式会社 チーフテクノロジーフェロー
北野 宏明

GENIAC-PRIZEは、非常に重要なイニシアチブだと考えています。今回は非常に多くの応募が集まり、この取り組みに対する期待の大きさを強く感じました。
今後もこの取り組みは続いていくと思いますが、日本の強みはやはり「現場」にあります。AIとロボティクスが連動し、デジタルの世界だけでなく物理的な世界にまで踏み込んでいけることに、日本ならではの強みがあります。個々の現場や分野に蓄積されたデータにアクセスできることは、大きなアドバンテージです。各現場が持つデータをAIプラットフォームに載せ、競争力へと変えていくことが重要だと思います。
今回の応募では、非常に優れたアプリケーションが数多く寄せられ、その活用のあり方も非常に多様でした。この賞が、日本の製造業をはじめとする産業全体を強くしていくための一助になればよいと思います。

Ⅱ. カスタマーサポートの生産性向上

応募総数
56

カスタマーサポートの生産性向上テーマでは、顧客対応・顧客対応者の支援・顧客対応の管理・分析・展開において、ユースケースが生まれた。

1 株式会社未来都
newmo株式会社
【提案タイトル】
タクシー配車業務のAI音声対応
【提案概要案】
本提案では電話によるタクシー配車を担うAI配車エージェント「maido」を対象に、国産音声合成モデル(VoiceCore)を用いた音声体験品質の検証を行う。maidoは本番環境で稼働し、従来取りこぼしていた着信を100%受電、AIによる対応完結率も向上している。本検証では音声のみを切り替え、社内被験者によるブラインドテストを通じて、音声の自然さや受容性を評価し、国産AI音声モデルの実用性を検証する。
株式会社未来都とnewmo株式会社による「タクシー配車業務のAI音声対応」の会社概要、背景・課題、およびAI配車エージェント「maido」のシステム構成図 AI配車エージェント「maido」の実証成果(導入後の受電率・完了率などの定量データと、配車センターのビフォーアフター)
2 東洋船舶株式会社
株式会社JDSC
【提案タイトル】
「船主支援のAI番頭。メールと社内文書を資産に変える!」(東洋船舶株式会社)
【提案概要案】
船主業務の属人化や知見継承不足の課題を解決するためLLMとRAGを活用したAI番頭を導入。メール等の非構造データから情報を横断的に検索・要約・集約しエージェント機能で情報収集から分析・判断まで自律的に実行。既存メールシステムと連携し抽出結果を自動共有することで誰もが書庫やDBの奥底に眠る知識を活用し信頼ある判断を迅速に実現。業務効率と意思決定の質を大幅に向上させ、属人化を排除し業務を標準化します。
東洋船舶株式会社による「船主支援のAI番頭」の会社概要、海事産業の背景・課題、およびLLMを活用した情報抽出ツールの提案内容 「船主支援のAI番頭」の実証成果(判断前準備の時短を示す定量成果、品質判断の向上、およびシステムの汎用性について)
3 一般財団法人在宅がん療養財団
株式会社シャルクス
【提案タイトル】
がん相談エージェント「ランタン」:あなたは一人ではありません
【提案概要案】
夜道を彷徨うようながんを患う人に、足元を照らす治療とケアの選択肢を示すAIエージェント「ランタン」を開発しウェブ上で開示した。信頼性の向上に薬剤師の実証で薬品名ハルシネーションを減少させる。示された選択肢を現実にするためには、居住地から専門家と繋がる情報が必要となる。横浜市と連携して開発した377万市民のための地域版エージェント「よこはまランタン」の改善と利用推進を進め、自治体DXのモデルとする。
一般財団法人在宅がん療養財団による、がん療養相談支援AI「ランタン」の会社概要、背景・課題、および提案内容 がん療養相談支援AI「ランタン」の実証成果(薬剤師による検証結果と、横浜市と連携した「よこはまランタン」の相談件数データ)
地域賞受賞企業
地域賞
学校法人アルコット学園
地域賞
株式会社MITSUHIRO
大熊町・大熊インキュベーションセンター
地域賞
株式会社OneAI
Fukuoka Growth Next
地域賞
株式会社イワタ
株式会社Gns
地域賞
株式会社会津ゼネラルホールディングス
株式会社 Aisometry
地域賞
株式会社悠心
新潟県工業技術総合研究所
地域賞
京なかGOZAN
地域賞
国立大学法人九州大学大学院
株式会社ONIXION
学校法人アルコット学園
【提案タイトル】
事務はAIに、笑顔を園児に
【提案概要案】
AIエージェントシステムを内製開発して、事務作業を軽減。 残業時間を月40時間からゼロに。 教育活動や保護者対応の質向上。
株式会社MITSUHIRO
大熊町・大熊インキュベーションセンター
【提案タイトル】
エビデンスに基づくセルフメディケーション
【提案概要案】
大熊町は、東日本大震災および原子力発電所事故からの復興過程にあり、日本の過疎化・高齢化社会が直面する課題を極めて明確に体現している。特に町には薬局がなく薬剤師もいない。そこで、セルフメディケーションAI「ヘルサーチ」を導入し、医師・保健師の業務負担を軽減すると同時に、住民のセルフケア・セルフメディケーションを支援し、情報不足と受診控えの課題を解消することで健康リテラシー向上を図る。
株式会社OneAI
Fukuoka Growth Next
【提案タイトル】
地域・中小企業支援AI Agent
【提案概要案】
本提案は、スタートアップ・中小企業支援に携わる専門人材の不足とノウハウの属人化という行政現場の課題に対し、自律型AIエージェントを活用した新たな支援体制の確立に挑むものです。PoCで得た知見を土台に、現場で機能する運用モデルをさらに検証・改善し、地域から全国へ展開可能なAI活用型の支援モデルを確立することを目指します。
株式会社イワタ
株式会社Gns
【提案タイトル】
人とAIの協調による24時間多言語チャットボット「眠りのコンシェルジュ」
【提案概要案】
生成AIチャットボット「眠りのコンシェルジュ」を導入し24時間・多言語(英語/中国語)で対応を整備。自社に蓄積した専門知識を元に、取扱い方法、寝具選び、睡眠の悩みを即時回答し、EC販売を促進。必要に応じて、店舗の「眠りのスペシャリスト」や有人サポートへ自然に引継ぎ。人×AI協調で初動を大幅短縮し、夜間・海外の相談にも対応して機会損失を防止、FAQ対応の負担を減らし、満足度と対面接客の質向上へ貢献。
株式会社会津ゼネラルホールディングス
株式会社 Aisometry
【提案タイトル】
フィロソフィ駆動型 Alエージェントによる、自走する顧客対応文化の創造
【提案概要案】
優れた接客対応の多くが暗黙知のまま散在、管理職が事例を読み解き分類・評価・フィードバックを行うも月20時間の負担で実施率も低い。この向上のため会社の哲学78項目を学習したマルチAIエージェントと、ぬいぐるみ型IoTデバイスで集めた感謝音声の収集、国産LLMによるタグ付け・4段階ランク評価とフィードバックの自動生成を行った。結果、約50秒で処理、工数90%減・フィードバック実施率100%へ改善した。
株式会社悠心
新潟県工業技術総合研究所
【提案タイトル】
充填包装機のユーザー支援システム開発
【提案概要案】
悠心は食品用の液体・粘体包装袋を生産する充填包装機GANSHINを開発・販売している。GANSHINによる生産時、不良発生で顧客による調整で解決できない場合、現状は電話連絡により弊社の担当者が対応しているが、迅速かつ正確なサポートが困難な状況である。そこで、今回、操作方法やトラブル対応のマニュアルを参照し、大規模言語モデルが質問の回答を生成し、カスタマーサポートを支援する試作システムを開発した。
京なかGOZAN
【提案タイトル】
水平分業型中小ITグループによる、地場中小企業DXを支えるカスタマーサポート一気通貫AIエージェント
【提案概要案】
京なかGOZANは、京都のIT企業が連携する水平分業型協業により中小企業向けにITよろず相談を実施してきた。本提案では過去の相談履歴、提案書、保守履歴等を生成AIで横断活用し、曖昧な相談内容を分析し、根拠を示しながら解決策を提示するAIエージェントを実証。相談対応の迅速化・品質平準化を図るとともに、提案・見積から設計・保守まで一気通貫で支援可能な体制を構築し、地場中小企業のDX促進に貢献する。
国立大学法人九州大学大学院
株式会社ONIXION
【提案タイトル】
専門家の1ヶ月を1日へ。蓄電池開発を加速するAIエージェント
【提案概要案】
顧客材料を用いた電池シミュレーションは専門家が人力で条件設定しており人材が限られる。申請者の唯一無二の技術は需要超過のため、AIで条件設定を自動化し期間を1/20に短縮。将来は起業を視野に材料選定や設計開発の最適化を進め、電池リサイクルや再生医療など複雑な現象を扱う分野にも応用可能。また、本成果で得られた知見は「先進的故に使いこなせない計算科学」全般に適用できるため、プロジェクトの公益性も高い。
特別賞受賞企業
AIエージェント賞
アイフル株式会社
FunnelSphere合同会社
ユースケース波及賞
日本航空株式会社
Gen-AX株式会社
ユーザー変革賞
株式会社JTB
カラクリ株式会社
持続実装賞
東急株式会社
株式会社Nextremer
アイフル株式会社
FunnelSphere合同会社
【提案タイトル】
AIエージェントによる法人審査
【提案概要案】
現在、法人融資の審査業務は、担当者のヒアリングや書類確認など人手に大きく依存しており、審査開始から融資決定まで平均約6日を要している。本提案では、属人化した判断プロセス、分断された情報収集、書類処理負荷といった課題に対し、AIエージェントを活用した審査プロセスの自動化を実現する。これにより、審査期間の大幅短縮と判断の標準化を図り、業務生産性の向上と顧客体験の改善を同時に達成する。
日本航空株式会社
Gen-AX株式会社
【提案タイトル】
JAL品質を継承する次世代コンタクトセンター ― 安全・正確・おもてなし×AIオペレーター
【提案概要案】
本提案は、JALの「安全・正確・おもてなし」の品質を保ちつつ、最先端の音声対話AIで次世代コンタクトセンターを構築するものである。暗黙知をFAQとして形式知化し、Speech-to-Speechモデルが自然で正確な応対を実現。進化的アルゴリズムによるプロンプト最適化と自動評価で、AIが自律的に品質向上し、生産性と顧客体験の向上を図る。
株式会社JTB
カラクリ株式会社
【提案タイトル】
問合せ返信対応AIエージェント
【提案概要案】
Web旅行予約者専用メッセージボックスの交通インフラ混乱時の対応をスコープとして、問合せ返信対応AIエージェントを開発した。AIエージェントは基幹システム操作(RPA)、業務ロジック判断(API)、判断・推論(AI)という役割で設計されており、学習不要で保守性の高い構築を目指しました。実データを使用した実証結果では、1日あたりの回答件数が約4.2倍向上、コスト削減は70万円/日になることが確認できた。
東急株式会社
株式会社Nextremer
【提案タイトル】
観光案内所の課題解決_AIミナライGuide
【提案概要案】
インバウンドが急増する中、観光案内所では問合わせの約7割を定型質問が占め、案内業務の生産性向上と人材不足によるナレッジの属人化が課題となっている。本提案はAIとの協働により、現場対応の生産性を最大化させるとともに、暗黙知の資産化による持続可能な人材モデルに転換し、広域展開と標準化を行うことを目的とする。

審査員からのコメント

東京大学大学院工学系研究科 技術経営戦略学専攻/ 人工物工学研究センター 教授
松尾 豊
東京大学大学院工学系研究科 技術経営戦略学専攻/ 人工物工学研究センター 教授
松尾 豊

GENIAC-PRIZEへ数多くの素晴らしい取り組みが寄せられました。
「実際にどこまで活用可能なのか」「すでにどの程度利用されているのか」「技術的な優位性」「社会課題の解決への貢献」といった多様な観点からの評価は非常に難しく、僅差での判断となる場面も多くありました。そうした中で入賞されたチームはいずれも、大変優れた成果を示していたと感じています。
GENIAC-PRIZEには、多くの企業がそれぞれ自社の中で進めてきた取り組みが集まりました。そこに至るまでには、さまざまな苦労や試行錯誤があったことと思います。そうした積み重ねの中で、ここまで完成度の高い成果がそろったことは本当に素晴らしく、各社が取り組んできたこと自体に深い敬意を表したいと思います。
これからは、AIが社会全体に広く普及していくことがますます重要になっていきます。受賞された方々をはじめ、AIに取り組む企業が一丸となって社会実装を進めることで、人々の暮らしや社会全体をより良いものにしていければと思います。

領域 02 官公庁等における審査業務等の効率化に資する生成AI開発

応募総数
37

官公庁における審査業務等の効率化では、官公庁領域における審査業務の効率化に資する生成AIを広く募集し、37件のご応募が寄せられた。

審査結果についての補足説明

厳正な審査の結果、このたび、官公庁領域による第1位から第3位までの該当者はなし、という判断となった。
この結果は、懸賞広告に記載の審査基準のもと、審査員による慎重かつ厳正な審査の結果となっている。

審査委員長及び副審査委員長から審査プロセスの統括
【審査委員長 羽鳥様】
多くの事業者に応募いただき感謝申し上げる。
残念ながらいずれの事業者も足切りラインである390点を超えておらず、懸賞広告に則り1~3位の賞金は提供されないこととなった。
今回の懸賞広告においては、プロトタイプを様々な観点で審査を行っている。特に探索(先行技術調査)の部分の配点が非常に大きくなっており、この部分の点数が伸び悩んだことによりこのような結果となった。
このことは、特許審査における探索というプロセスが如何に難しいかを表しているものと考えている。
特に、特許審査官は、候補となる数多くの文献を広く・漏れなく探した上で、精緻な判断を行うことが求められている。
その感覚や水準が、事業者の皆様とは異なっていたことにより難易度が高まった可能性がある。
なお、今回の審査対象の出願の選定に当たっては、広い技術分野から、様々な難易度の問題を複数選定している。
【副審査委員長 大杉様】
今回の特許検索・審査の課題は昔から難しいとされている課題であり、現代でもその難しさは依然残ったまま、という結果となった。
ただし、審査部分に関しては、LLM(大規模言語モデル)の発展もあり、審査対象を書類1つに絞った上での単一性の評価等は、高い水準でAIで実現できる可能性が今回の懸賞広告でも十分に示されていた。
残る課題は検索部分である。技術的には「上位k件に正解が含まれる再現率を1.0に近づけるためのkの最小化」が重要となる。
この構造におそらく気がついた提案をされた事業者が点数が高くなる傾向が見られた。
kが大きな状態でも実用性を高めるために、例えば特許審査官が検索する前に、その申請情報を事前にバッチ処理等で大量に単一性の評価を行っておく、などの工夫がいくつか想定されるが、今回のプロトタイプではリアルタイム性が求められたため、このような追加提案はほとんど見られず、実用に向けては工夫の余地が大きいと考えている。
今回は難易度が高く1~3位の受賞者が出なかったことは短期的には残念であるが、裏を返せばまだまだ技術的に簡単に解けない課題が残っているということでもあり、今回ご応募いただいた事業者の皆様には、より一層のAI活用手法の研鑽と応用先の展開について推進いただければ幸いである。

なお、情報探索の性能に係る審査(1/2)を通過した上位10社の審査総合点(書面審査及びプロトタイプ審査の合計点)は以下の通りである。
※非掲載希望者を除く

応募企業名 総合点
ITS株式会社 600
株式会社AIRI 581
ひふみ株式会社 456
Patentfield株式会社 407
AI inside株式会社 385
合同会社大人検索 366
株式会社ビズテック 319
三菱総研DCS株式会社 296
合同会社L2F 253
(非公開希望) 168
特別賞受賞企業
性能賞(有用な示唆の提示)
株式会社AIRI
性能賞(有用な文献の提示)
株式会社AIRI
社会波及賞
ITS株式会社
技術新規賞
Patentfield株式会社
株式会社AIRI
【提案タイトル】
AI特許検索システム(AI2PS)~調査員と審査官のノウハウを凝縮したAI技術が実現する特許検索と評価~
【提案概要案】
特許出願の先行技術文献調査をAIで支援するシステム。AIが対象発明(本願)の技術的内容に近い記述を持つ文献を意味ベクトルの距離で検索し、一次文献集合を形成、その後生成AIが集合を精査し、本願の請求項に類似する特許文献を抽出。特許分野別モデルにより先行技術の調査精度を向上、検索漏れを最小化し、一次文献集合の制御によりコストパフォーマンスを最適化。
株式会社AIRI
【提案タイトル】
AI特許検索システム(AI2PS)~調査員と審査官のノウハウを凝縮したAI技術が実現する特許検索と評価~
【提案概要案】
特許出願の先行技術文献調査をAIで支援するシステム。AIが対象発明(本願)の技術的内容に近い記述を持つ文献を意味ベクトルの距離で検索し、一次文献集合を形成、その後生成AIが集合を精査し、本願の請求項に類似する特許文献を抽出。特許分野別モデルにより先行技術の調査精度を向上、検索漏れを最小化し、一次文献集合の制御によりコストパフォーマンスを最適化。
ITS株式会社
【提案タイトル】
ハイブリッド検索・審査官知見を反映したリランキング・LLM協調による高難度審査支援
【提案概要案】
独自の三層構成(国産モデルを用いたベクトル×キーワードのハイブリッド検索、審査官知見を学習した機械学習によるリランキング、複数LLMによるアンサンブル判定)により、従来の情報検索技術では十分に捉えきれなかった論理構造や文脈まで踏まえた高精度な文献検索を実現。業務ロジックと汎用推論基盤を分離した標準化設計により、官公庁・民間企業のドキュメント審査業務への横展開が可能。
Patentfield株式会社
【提案タイトル】
審査官の思考プロセスを再現する、特許先行技術調査支援AIシステム
【提案概要案】
審査官の業務負荷を軽減するため、キーワード検索ではなく審査官の思考プロセス (クレームの構造化、証拠の探索、対⽐判断)を再現する⽣成AIシステムを開発。継続事前学習およびタスク特化学習を⾏った専⽤LLMを利用し、精密な⽂献探索と論理的な根拠を提⽰。未公開情報の外部送信が不要な「完全ローカルなAI構成」で実現。

領域 03 生成AIの安全性確保に向けたリスク探索及びリスク低減技術の開発

応募総数
41

安全性領域応募の提案概要はこちら

非記載希望者除く

生成AIの安全性確保に向けたリスク探索及びリスク低減技術の開発では、生成AIの社会全体における利活用の促進に繋げるため、生成AIの安全性に関わるリスクの提示と、当該リスク低減を目的とする技術開発を募集した。
41件の応募を頂き、テーマとしてもハルシネーション・目的外利用・個人情報流出の防止など幅広い分野のものがあった。

本審査では、特定したリスク、対策技術の妥当性や性能評価、新規性・将来性、公共性を元に審査を実施。
また、技術開発に関してはアイデアのみの応募ではなく、実際にプロダクトを操作するデモ実演も行って頂いた。

1 NTT西日本株式会社
【提案タイトル】
生成AIにおけるデータの真正性・正当性の保護基盤構築 ~ IPの音声等コンテンツ権利保護と消費者の安全性確保への貢献 ~
【提案概要案】
所有者が許諾したデータをVC(verified credentials)、ブロックチェーンで正規データとして定義し、判別できるようにする基盤。
無断学習や権利侵害を危惧するクリエイターのAI活用躊躇による産業停滞や、フェイク情報の氾濫による社会的混乱リスクに対応。
元データ、AIモデル、AIコンテンツを「データの家系図」として系譜を紐づけるもので、APIにより多様なユースケースに対応可能。
NTT西日本株式会社による「生成AIにおけるデータの真正性・正当性の保護基盤」の会社概要とオープンイノベーション施設の紹介 NTT西日本株式会社による「生成AIにおけるデータの真正性・正当性の保護基盤」の対策技術(データの家系図と真正性検証)と将来的な拡張性
2 NTTドコモビジネス株式会社
【提案タイトル】
日本語特化型AIガードレール「chakoshi」による包括的リスク低減と安全な社会実装
【提案概要案】
生成AIでのテキスト入出力に関するリスクを検知する多層構成のガードレール技術。 機密情報流出に対しPIIフィルタモデル・ルールベースフィルタ、敵対的攻撃に対しプロンプトインジェクションモデル、有害コンテンツ生成・リスク変動性に対しコンテンツモデレーションモデル、誤情報に対し誤情報抑制機能を備える。
各機構の検知項目は利用者が自由に定義でき、 公開APIにより既存システムへの組み込みも容易。
NTTドコモビジネス株式会社による「日本語特化型AIガードレール『chakoshi』」の会社概要、ソリューション、および開発メンバー紹介 NTTドコモビジネス株式会社による「日本語特化型AIガードレール『chakoshi』」の対策技術の全体像とリスク低減の仕組み
3 トレンドマイクロ株式会社
【提案タイトル】
AIエージェントにおける不正なツール実行リスクへの総合的な対策
【提案概要案】
外部文書に仕込まれた指示によってAIが誤作動する間接プロンプトインジェクションと、導入後にツールが裏切るMCPラグプルという2つの脅威に対し、2層の対策技術により不正なツール実行リスクを低減。
①間接プロンプトインジェクションへの対策:ツール実行前にユーザーの意図とツール呼び出しを比較
②不正なMCPサーバへの対策:ツール実行時のふるまいを評価し許可ポリシーと比較
トレンドマイクロ株式会社による「AIエージェントによる不正なツール実行リスクへの総合的な対策」の会社概要とビジョン トレンドマイクロ株式会社による「AIエージェントによる不正なツール実行リスクへの総合的な対策」における2層の対策技術の図解と提案の新規性
特別賞受賞企業
みらいビジョン賞
IPconnect株式会社
みらいビジョン賞
株式会社Layer8
みらいビジョン賞
Another Star合同会社
IPconnect株式会社
【提案タイトル】
生成AIによる著作権リスクを可視化・制御・記録する予防型多層評価システム「AI rights HUB」の開発
(AIで生成された画像の権利侵害・炎上のリスクチェックシステム)
【提案概要案】
生成AIで作られた画像と利用プロンプトを入力すると、プロンプトのリスクチェックと既存著作物との画像類似性チェックを行う。
類似性チェックでは複数のペルソナAI(法律有識者・クリエイター・一般ユーザー)が独立して評価し、権利侵害や炎上のリスクを多角的に分析。生成画像を利用する場合は生成情報とチェック結果をシームレスにブロックチェーンへ記録可能。コンテンツにおけるAI活用の判断と説明をサポートする。
株式会社Layer8
【提案タイトル】
AI駆動型サイバー攻撃リスクの定量的評価ベンチマークと⾃動防御エージェント『Trident』の開発
【提案概要案】
Webアプリケーションを対象とした自律型AIペネトレーションテスト基盤。攻撃グラフに基づく動的シナリオ生成、独自の中間者プロキシ、マルチエージェント構成、独自ベンチマークを組み合わせ、既存スキャナでは見つけにくいビジネスロジック由来の脆弱性まで検証。
Another Star合同会社
【提案タイトル】
AIエージェント同士をセキュアにマッチング・連携させる国産OSSプラットフォーム
【提案概要案】
外部AIエージェントの真正性とセキュリティを多段階で評価しスコア化するエージェントストアと、ストアから安全な外部AIを選定し計画・実行・全通信監視を行う仲介エージェントを組み合わせた国産OSSプラットフォーム。計画逸脱や不正を検知した場合は即座にブロックし、ストアの信頼スコアへフィードバックすることで、エージェント連携の安全性を継続的に向上させる。

審査員からのコメント

関根 聡
国立情報学研究所(NII) 科学主幹 特任教授
関根 聡
加藤 敏洋
独立行政法人情報処理推進機構(IPA)/AI セーフティ・インスティテュート(AISI) 研究員
加藤 敏洋
関根 聡
国立情報学研究所(NII) 科学主幹 特任教授
関根 聡

GENIAC-PRIZE 生成AI安全性領域の審査委員長のNIIの関根聡です。
審査委員長として、本プロジェクトの総評をいたします。

まず本プロジェクトでは、トライアル審査と最終審査がありました。
うち最終審査では、41件の応募がありました。
応募企業の6割程度がスタートアップであり、本分野の注目度が伺える状況だと思います。
また企業分野としては、AIやシステム開発企業ではない方々、特に通信・金融・製造業メーカーなどからもご応募いただき、裾野の広がりや、実社会への応用の進捗を感じさせる内容となりました。
そして応募内容としても、幅広い分野の応募を頂きました。
多かったのはハルシネーション・目的外利用・個人情報流出に対する対策の提案でしたが、説明可能AIやバイアス抑制、サイバー攻撃対策に関する応募もみられました。

頂いた41件の応募に対し、8名の審査員が審査を行いました。
上位の提案については全員が提案書を読み込み、面接審査を行い、厳格な審査の下、1位から3位の受賞者および特別賞受賞者を決定致しました。

1位から3位の提案に対する、審査員のコメントをまとめます。

1位:NTT西日本社様「生成AIにおけるデータの真正性・正当性の保護基盤構築 ~ IPの音声等コンテンツ権利保護と消費者の安全性確保への貢献 ~」 パブリックブロックチェーンとVC(Verifiable Credentials)を組み合わせて著作権を追跡できるアイディアであり、完成度が高い。
AIに付属する利用推進の枠組みとして社会波及の効果が大きい。音声コンテンツに限らず、さまざまなコンテンツを保護するインフラ的な構造として期待される。

2位:NTTドコモビジネス社様「日本語特化型AIガードレール「chakoshi」による包括的リスク低減と安全な社会実装」 包括的なガードレールツールであり、現実的な対策技術を完成度高く実現。高い性能も出ている。
パブリックベータ版の提供により、社会全体でのAI安全性向上およびAI利活用促進に貢献する姿勢も評価。

3位:トレンドマイクロ社様「AIエージェントにおける不正なツール実行リスクへの総合的な対策」 間接プロンプトインジェクションに対しLLMで整合性をチェックする対策技術でありAIエージェントが普及すると起こりえるリスクに対する対策として重要。
検知LLMへのプロンプトの丁寧な最適化は、現実に役立てる度合も高いという期待が寄せられる。

以上のようなコメントが集まりました。

安全性に関するこのような高い技術は、生成AIを一般社会に普及するために欠かせないと考えております。安全性と言ってもこのように様々な切り口があり、それぞれに対しての対策技術を高めていかなければなりません。これは1つの団体のみで実現できることではありません。このGENIAC-PRIZEをきっかけに、生成AIの安全性に対する関心がさらに高まり、日本発の技術が世界でも利用されていくように一緒に頑張っていこうではありませんか。

加藤 敏洋
独立行政法人情報処理推進機構(IPA)/AI セーフティ・インスティテュート(AISI) 研究員
加藤 敏洋

副審査委員長のAISI加藤です。
このたび特別賞として、技術の新規性や将来性で高い評価を得た3者を選定いたしました。

まず、Another Star合同会社チームBさんです。
AIエージェント間の通信における「対話相手の真正性・信頼性」と「命令改ざん」のリスクに対する多層防御技術をご提案いただきました。
エージェントストアと仲介エージェントという対策技術、そして、仲介エージェントの評価結果をエージェントストアのスコアに反映させる自己改善ループの設計に新規性があり、AIエージェントのセキュリティ水準の向上、普及促進に向けて将来性もあると判断しました。

次に、株式会社Layer8さんです。
生成AIを使ったレッドチーミングツールをご提案いただきました。
複数の専門家AIと文脈理解を組み合わせた手法には新規性があり、今後のAIエージェント攻撃に対して標準的な手法として将来性も見込めると評価しました。

最後に、IPconnect株式会社さんです。
生成AIの著作権侵害リスクに対し、プロンプト分析と生成画像の類似性評価、そして判断根拠の記録を統合した、予防的多層評価システムをご提案いただきました。
善意のユーザーも守ろうとする問題意識は非常に重要で、対策技術も独自性があり、複数の審査員から「一次スクリーニングとして有効であり、企業ニーズもあるだろう」との意見もあり、実用性も期待できます。
課題と認識されている部分を改善し、著作権リスク低減に貢献されることを期待します。

3者の皆様、本当におめでとうございました。

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